2006年05月28日
セーラー万年筆
「なんじゃ、これは」。久五郎は思わず呻いた。紙の上を面白いようにペンが走る。
「ファウンテンペンというもんじゃ。珍しかろう」
万年筆、と今日では呼ばれている。明治末期、殆どの日本人がインクを都度付けずに文字が書けるというそのペンについて想像もできない時代である。久五郎は書き心地にほとんど陶酔した。筆圧を強めても文字が潰れることがないから、毛髪よりも速記に向いている。
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- by dasoku
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